蔵の屋根

普通の人があまり目にしない土蔵の屋根(くらかけといいます)
のやり変えの仕事に呼ばれた。それを簡単に紹介する。
 
 屋根の解体、屋根の寸法調査やら木材の加工が終わっても毎日の雨。
 あとにも先にも 11月16日はたった一日のチャンスの日でした。
 こんな日が快晴といわんばかりの日。
ずいぶんと久しぶりの立山連峰のよく見える日です。しかも雪化粧の立山です。
屋根は田舎ですので田圃で組み立てます。イメージ 5
田圃に蔵の形を想定し木のころをひいて 高さを出します。
写真はその上において組んだ屋根です。
 
 
 
 
 
 
足場に上に上がれば途上から見るのとは趣の異なった立山連峰がよく見えます。出来れば母屋の屋根が無ければよいのですが(^0^)イメージ 6
 
下で屋根が組みあがれば 土蔵の上へのぼり くらかけ をのせる石の 水平位置と 鉛直方向の位置を
正確に出し 一つ一つ微調整をします。下の写真の左端に写っている板。この裏に書かれている墨が規準となって上下左右の立体位置が定まります。
石には屋根を動かぬようにするための受けの角孔があいてますのでここでいい加減な作業をすると屋根がなかなか納まりませんので慎重に行います。イメージ 3
 
 
医師の位置が決まったところで親方が一つづつの石に塩とお神酒をかけます。イメージ 4 
 上での準備作業が終わったところで下に組んだ屋根をクレーンで吊り上げ 屋根に設置するのです。 イメージ 1    
 簡単そうに見えますが屋根側の凸と石側の凹がぴったりと合わねばなりませんのでそう簡単ではありません。
ベテランの皆さんがい無いととてもできるものではありません。  
 
幸い、この日は風も無く 円滑に作業が出来たようです。
土蔵の上に屋根がのりました。イメージ 2 
 
ここまでくればあとは野地板をふいて終わりです。ふいてる最中に瓦屋やさんが来ました。彼らに追われ汗だくの野地板取り付け作業となりました。
それにしてもこのお宅は驚くほどの大きな家でしたのこの屋根の下はお宝で一杯なんでしょうね。