ワクノウチ

平成25年3月25日
 富山県西部にはワクノウチ(枠の内と書くのかもしれません)という太い木組みの家が今も多く残る。
 その木組みの頑丈さは現代の家屋に要求される筋交いは不要ということを聞く。
 そういう 大きなワクノウチのある家は私の村にもまだ半分くらいはあるだろう。そういう家へ伺い広間(殆どは広間がワクノウチになっている)に通されたりすると 高い天井にとても開放感を感じたりします。
 今日、近くの温泉(南砺市利賀村にある「北原荘」といいます。 ホームページhttp://www.kitaharasou.com/
 へ妻と二人の母とで日帰り温泉
 貧乏人には分不相応な贅沢をした。
 そこの温泉のロビーはワクノウチがとても大きくしかも総欅つくりでそうそうあるものではありません。
 今日久しぶりに行って改めてそれが気に入りましたので ワクノウチ作りの魅力を感じてもらえたらと思う。
 材料そのものが太くて巨大で 今の時代とても手に入れることが難しいうえに、硬くて、強くて、暴れる(変形する)といわれる欅を狂いなく組み上げた大工達の技と知の見事さに尊敬の念を抱かずにいられません。
1、正面から  
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 2.柱                    
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 3.天井(この木組みがワクノウチ;上がどうなってるか? よく分かりませんが)
 硬くて太い欅は細心の注意と、一つ一つの材に施された丹精込めた加工と
 それらを組み上げる摩訶不思議な神通力のような施工の技とがあってできるもので
 今それが出来る人たちは数えるくらいしかいないと思います。

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4.長椅子と長テーブルと床 
写真では分かりにくいのですがこのテーブルも二つの長椅子も 一本の欅です。これを切り出したときの元の欅の太さはどれだけあったのでしょうか。
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5.説明 CIMG0006.JPG
※ 富山県西部は以前は白木の柱の家は少なく、漆塗り(我が家のように貧乏な家でも主なところは漆塗りでした。)の家が殆どでした。いまはハウスメーカーの時代になって漆塗りもやる人が少なくなってきました。写真は漆で塗った色です。