薬師岳登山道

20代の時に初めて薬師に登った。それから10数年して又登った。そして又20数年。平成21年7月。3度目の登山となった。3回とも有峰からの経路をとった。世に中高年の登山ブームもあってか驚くほどの人気の山となっていた。
 最初の2回は人とすれ違うことが稀であったし、途中の太郎小屋までの道も少し広めであったが、今や前にも後ろにも登山者を発見出来る。沢山の人が歩くことによって道は広がり、荒れていくのです。
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太郎小屋への登山道。人が多く歩くことにより拡がり、崩れていくのだと直感しました。

 太郎平へつくとハイマツがなくなっていることに驚く。人が歩いて死滅させたのだと思います。

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太郎平から見える薬師岳はなだらかでどっしりとした安定感があります。

 早朝より頂上を目指しました。なだらかに見える山容も頂上に近づくにつれ険しく、しかもガスに包まれて何も見えず。

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薬師岳は3度目も雨。頂上の写真は寒さで震えているものばかりです。
 私も含め、山へ行く人の多くはその不思議な魅力に魅了されていきます。そういう人が多くなったのでしょう。日常の生活にはない 何か を希求するせいかもしれません。しかし、山の環境は厳しく、そこに生きるイノチはぎりぎりのバランス上で存在するようです。ゾロゾロと人間が行く場所ではないのでしょう。入山制限といったものが必要な事態となっているように思います。