奈良のからす

からすなぜなく奈良の冬 
興福寺国宝五重塔を見上げれば
 風に身を乗せカラス二羽が舞う


 そのうちにフトドキものはついに相輪の天辺に止まってしまった。
相輪のかざりとからす二羽
不埒者め と 格式高いお坊様が思ったところでどうにもならぬ

 あいつらは黒光りする羽を持っている
お坊様のお説教に 鳥を追い払うだけの念力はなく    立ち去らせることはできない

いやはやどこへいっても天下御免のからすのカンザブロー
エライとかコクホウだとかなんとかいう
人間の価値観なんぞ  まったく  問題にしていない[わーい(嬉しい顔)]