息子夫婦

家でドテーとしてたら 突然息子が顔を出した。
 完全防御のいでたちで 之からスキーに行くという。
 車庫においてあるスキー板を取りに来たのだ。 
 「気いつけて行ってこいや。」といったら
 妻がすかさず言う  
 「一人か。」

 「二人で行く。」

  そんなことを言っているうちに
 足音がしてヒトミが笑顔を出す。
 
 「いってきます。」という二人を妻と母が送り、私はボーッと見ている。

 ほんの二年ほど前なら 男同士でいっていたような気がする。
 いい夫婦というのはこういうのだろうか。
 コロコロといつも二人でどこかへ出かける。

 二人と私たち夫婦はずいぶん違う。
 私はそのころ仕事とパチンコにはまってしまっていたのだ。どちらかで帰りは遅かったなあ。
 子連れで歩いてパチンコやを見つけると
 「あっ、お父さんのパチンコ屋や。」
 と大声で言われるのではずかしかったものだ。

 子供連れでスキーに行ったときは子供の相手を妻にさせ、自分ひとりで滑ってたな。
 あんまり一緒というのはなかったなあ。きっと不満だったろな。
 若い二人を見ていて反省するのである。[もうやだ〜(悲しい顔)]