ヒッグス粒子

平成25年9月26日
 
 とっくに この言葉を忘れていた。
 それを、
 たまたま、おもいだした。
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 1年以上前、ヒッグス粒子発見のニュースが大きく報じられた。
 
 その時はどう考えても それが何たるかを理解しうる人が世界に どれほどもいるとは思えなかった。
 
 テレビでは
 物質に重さを与える粒子です
 
とか  さっぱり分からぬことを さも分かったように話していた。
 
お茶の間の おっさんや おばちゃん を ねらって怪しげな専門家さんが話し
それを、明日職場で受け売りするであろう教養人の気分になったおじさんたち
が見ている姿を想像した。
 
何回聞いても 私には分からない。
 
重さを与える粒子??????????
 
ましてや ど素人の アナウンサーが
丸暗記の 言葉を羅列するに及んで うんざりしたものだ。
ヒッグス粒子のことは分からないが 
 説明している人(最近ではアナウンサーとはいわずにキャスターとかいうらしい。)
が理解していないということだけは
直感的に感じた。
 
 
  世紀の大発見と 報じているのを見聞きするにつけ 
 私たちはものを判断するのに 教授 研究所の権威者 高名の評論家の
 判断を受け売りにして 自分の 理解をはるかに超えたことを
 
 分かったと思う癖があるのだ。
 
  大人にとっては数ヶ月もすれば そういうコトバさへ忘れてしまう世間話。
 ただのひまつぶし。
 
 しかし、いくらかの子供は違う。
 物質に重さを与える粒子に
 惹かれ
 心に 生涯消えない 炎をともしたりするのだ。
 
 こういう子供達の未知に対する姿勢こそ 大人が失ったものだ。
 
 三途の川を渡るまで 芽を輝かせていたいものだ。子供大人で最後まで。