多様性

 みんなそれぞれちがっていることが大事なのだ。
 冬季湛水の水田の水溜り。この中にどれほどの数と種類の生物がいるか。
目を凝らしてみれば水中に小さな泳ぎ回る虫がいて
水面を飛ぶ小虫がいる。
藻が少しずつ増え、水中の緑がふえてくる。小さな水溜りの中に肉眼では見えない
生態系がある。
 イネがそだつにはそういう土壌の周りに根拠を持ってその生態系と調和をイネ自身が
とれることが欠かせない。
 夥しい種類と数の細菌から鳥、小形獣迄含めた命たちの生きる繋がりの中で
育ち実をつけていく。
  一方、
 イネだけを中心に考え、土は生育のために肥料をためておく場、イネ以外は不要物。
故に農薬で
草を殺し、虫を殺し、技術で生育を管理し、多収穫、ブランド化を実現しようとする場合
は経済である。田圃は工場である。生活があるから仕方ないかもしれないが
 なにかそこに冷えたものを感じてしまう。
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水を張った田圃 水中には稲刈り後の藁(わら)が沈んでいます
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水を張って2週間。写真では見えませんが微小な水生生物が動き回っているのが確認できます。藻が繁殖してきて水の色が少し黄緑色に見えてきました。
きっと光合成を盛んに行っているのでしょう。