名家の人

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富山県砺波市にある入道家。この地域でも一際大きなアヅマ造りの家だ。入道家は奥行きも深い。 今は近所にハウスメーカーの流行の家も立ち並ぶ。そういった流行の家がこの屋敷中に軽く20~30件以上はたつだろう。

 こういう家は維持管理も大変なのだが、年に何度か前を通る度に、この家にはどういう人が住んでるのだろうと思ってしまうのです。

 家の構えは凄いのですが、かつてこういう家には けっこうやさしいばあちゃんがいたりして、近所の貧乏人の子供をかわいがってくれたりしました。私が子供の頃、こういう屋敷へ行っても誰が咎めることもなかったように覚えています。封建時代の空気が残るその頃。・・・戦後という時代・・・・・田舎の金持ちはおおらかだったんじゃないでしょうか。
 貧乏人はオヤッサマと呼んでヨイショし、ヨイショされたオヤッサマは損な事を承知で地域の栄えに尽力しました人もいたようです。
 それほど住みにくい時代でもなかったのかも知れません。

 今、オヤッサマと呼ばれる人はいなくなりました。平等の時代になりましたから。
 同時に、損な役回りを結構一生懸命に、あるいは、自分に箔を付けるために そういった事をやり抜こうという人もとても少なくなりました。家にも鍵をかける人が多くなりました。
 民主主義の時代はすこしばかり寂寥感のある時代です。