西穂高岳は遠かった

平成28年10月19日
 2年前にお目付け役の老妻と西穂高独標まで行った。
 
 その時に独標から向こう側へとの思いがつのり、今回は西穂高独標を越えて西穂高を目指すこととした。
 平日の登山なので単独行である。
 朝6時、乗用車は妻が孫を保育所に送るので愛用の軽トラで出発。我が家のある富山県南砺市本江からは少し速めの速度で2時間余りで新穂高ロープウェイのある鍋平へ着く。さすがに軽トラは登りが苦手。エンジン音がうなる。・・・・・・・・・・・・・(すまんな、もう少しでつくからな。)

 100人乗りの2階建てロープウェイは7分であがってしまう。
 そこからは観光客に交じってぞろぞろと歩き登山口へ出る。
 
前回は雲の中の山行であったが今回は秋晴れ。新穂高ロープウェイの西穂高口駅から少し行けば西穂高の峰がそびえて見える。(↓)
 この季節、チクンと刺していく虫もいなければ、寒くも暑くもない、汗もほとんど出ない快適な登山である。
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 荷物が軽いせいで1時間かからずに西穂高山荘に到着、途中で休憩中に「小屋まで半分くらい来ましたかね?」と聞かれて「まだでしょうね。」と答えたのにそれから15分くらいでついてしまった。俺もいい加減だなと反省。
 腹が減って山荘でラーメンを注文した。900円。
 とてもくどい。汁はほとんど残した。一応腹が満たされたので出発。少し行けばこんな大石が並ぶ道。登りも少しきつい。しかし、5分もしてそこを過ぎれば西穂高のおおきな峰が見えてくる。こういう感覚は「ああ!」という言い方で言ったほうがいいのだろうか。前回はガスの中全く見えなかったのだから
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 途中、丸山を過ぎ下の写真右側のピークへ向かう坂を上る。尾根伝いの道は左から右へ強い風が吹く。手袋を忘れたので手が少しかじかむ。中央の凸が独標でその奥のとんがりがピラミッドピーク、そのまた向こうが西穂高である。
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 独標直下↓。途中で一緒になった夫婦。旦那さんが奥様の到着を待っている。先にさっさと行ったオトッツアン。
一緒に歩いてあげればいいのにと思っていたが、ここで待っていた。上に赤く人がいるのが見える。
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ここを登る。↓
見かけは凄いが、用心深くしていけばそんなに危険も恐怖も感じない。
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一緒に登ったご夫婦に撮ってもらった写真。(↓)
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 しばらく休んでから、さらに向こうへと独標からの下りを見ればここまでとは違う厳しさ。そこをエイと気合で下る。恐怖心と闘いながら
 次のピークに辿り着き独標を振り返る。↓
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前方に奥穂高岳前穂高岳↓がみえる。
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次のピークへと下り始めてどうにもそれより進めない場所にきた。(→)
 5分くらい?躊躇した。つかまるところがない。 つかめそうな岩はガタンと動くし、足を踏み出そうとすれば背中のリュックが邪魔をして前へつんのめりそうになる。

 鎖もロープもない。登りなら何とかなりそうのなのだがとてもおりられない。 
 あんまり危なくないところに鎖がついていてここに鎖がないとは!私の力量では引き返すよりない。
 前方のピラミッドピークを下山してくる3人組がこちらへ向かってくる。あの人たちはどうしてここをおりていったのだろう。
 引き返すと決めると帰りの独標までの道はそれほどの恐怖感がなくなっていた。慣れたのだろうか。
 独標でしばらく休んでいると、登山者が2人登ってきた。ガイジンさんの若者2人。言葉は英語ではなかった。そのうち俺に話しかけてきた。今度は早口の英語だ。わかったのは写真を撮ってくれと言ってるらしい。(言葉が分かったというより、私にカメラを差し出したからだ。)
 少しして、ピラミッドピークからの3人組も到着。おばさん2人にお兄さん1人。 あんなおばちゃんがあそこを下っていったのかと大いに関心。そのうちの一人のおばさん先ほどのガイジンさんと話している。「へえ、イスラエルから。」

 ただのおばちゃんではなさそうだ。なぜか尊敬の念がわく。そのうち3,4,5、10人と人がふえてきた。 

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中にはこんな人もいて(→)

その身軽さの半分をわけてくれないかなあ。











下りは左眼下に上高地大正池の青い水が印象的(残念ながらこの写真↓ではさっぱりわからず。)イメージ 14

西穂高山荘の屋根が見える。
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西穂の山荘は穏やかで、右の鉢巻きの爺さんはクレヨンで景色のスケッチ中でした。ちらりとのぞけばかなりの腕前。高名の画家であったりして。
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右手の笠ヶ岳が最後まで雲に隠れて見えませんでした。(↓)イメージ 15

最後は露天風呂でひと汗ながして。
吊り橋を渡り上流を見ると男女入り口別々の露天風呂が見える。
しかし、脱衣所を出れば何の仕切りもない3つの風呂がある。事実上の混浴であった。
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最後に
西穂高から奥穂高へ続く道筋は大変な難所です。年寄りは独標まででも十分迫力を感じられると思います。
日帰り登山だとちょうどいい時間です。ただ、
それなりの訓練を受けてないとその先は危険がいっぱいということを肌で感じた次第です。

 しかし、克服したいとの思いが芽生えてしまった。何とか西穂高岳へ 今度は保険に入っていこう。( *´艸`)